この世界の片隅に


この世界の片隅に
(日本/2016年/監督:片渕須直/129分)
 
2018年が始まって最初に観た映画は
こうの史代さん原作 「この世界の片隅に」 でした。
 
アメリカから一時帰国中の友人が
この映画をみんなで観ようと言う提案をしてくれて観ることに。
 
私、DVDになるまでこの映画の存在を知らなかったので
この機会に観れて良かったと思いました。
クラウドファンディングで資金を集め制作に至ったというエピソードが、
片渕監督がこの作品を大切に強い思いを持って作られたんだと思いました。
 
物語は戦時下に呉に嫁いで慎ましく生きる、すずさんの話。
このタイトルがとてもふさわしいです。
 
すずさんの声を演じる、女優 のんさんの声が
とっても優しくてすずさんにぴったりでした。
後ほど調べてみたら、
監督自ら、のんさんにオファーされたらしい。
作品に息が吹き込まれ本当にすずさんが生きていると感じるほどです。
 
これまで日本目線で描かれた戦争に関する映画は
何本か目にしましたが、
これほど庶民の生活に近く細やかに描かれた作品は初めて観たように思いました。
 
特に戦争を美化する訳でも否定する訳でも無く、
ありのままに描かれた設定と
当時の厳しい状況を少しでも良く豊かに見えるように
努力し工夫し日々を過ごしてきた生活にはジーンとくるものがありました。
 
すずさんの のんびりとした性格と
相反するように時代は戦争へとスピード感を増していき
市民が知らずとして戦争はこのように加速していくのかと
映画を見ている私たちも感情移入しやすい描かれ方です。
 
時代は変化しこの頃のような慎ましさは変わってきたけれど、
日本人として学ぶべき生活の知恵が多くありました。
 
映像としても場面ごとの切り替わりが
一工夫あり新しいレベルのアニメーションに触れたような気もしました。
 
とてもとても良い作品でした。