ナイトクルージング


ナイトクルージング
(日本/2018年/監督:佐々木誠/144分)
 
先日は「ナイトクルージング」と言うドキュメンタリーを鑑賞してきました。
 
この作品は光すら感じたことのない先天性全盲者で
システムエンジニア/ミュージシャンの加藤秀幸さんが
映画監督に初挑戦すると言う内容。
 
映画冒頭では
光のない世界で加藤さんの考えるSFのストーリーが展開されていく。
役者の言葉と音だけの世界だ。
 
見えないことに慣れていない私は、
一瞬この展開に戸惑いながらも
ストーリーについていこうと必死に耳を澄まし、
音だけで状況を想像してみる。
 
ストーリーの展開の速さに
なかなか想像を膨らますところまで到達できないこともあった。
暗闇で音だけの世界・・これが全盲者である加藤さんが日常なのかな。
普段どれだけ自分が視覚に頼っているかを思い知らされました。
 
加藤さんのSF映画を撮ってみたい!と言う熱意から、
当初は見ている私もどうやって作品を作っていくのだろう・・と
不安と撮影を始める前から、
そんなことは無理に違いないと半ば勝手に決め付けていたところがあった。
 
しかし、映画を見ていくうちに 加藤さんの好奇心だけで、
その一つ一つに向き合い己の熱量と人間力だけで
次々とクリアしていく加藤さんのパワーに
いつしか圧倒されて見入ってしまっていました。
 
そして、加藤さんが映画を作る上でたくさんのクリエーターの方の協力があります。
加藤さんは自分の世界感を出来るだけ分かりやすく伝えるように努力し、
その人たちに頼り、共感して感謝し、確実に想像を形に変えていく。
 
そうだ、これは何も全盲者が映画を撮ると言う作業に関して当てはまることでは無く、
誰もが無知で挑戦をしたことが無いものに立ち向かう話と全く一緒なのかも知れない。
 
目標と今の自分の状況を理解し、
どうすれば達成出来るのかを分かりやすく教えてくれていたのかもしれません。
 
私にも当てはまること、
そしてこれから未知の挑戦をしていこうと感じている人にも言えること。
自分の息子にも観てもらいたいと思う作品でした。
 
過程が大切だと思い知らされ、鑑賞後はとても満たされました。
 
本作は201年3月30日(土)より、アップリンク渋谷ほか全国順次公開です。