ヨーゼフ・ボイスは挑発する


「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」
(ドイツ/2017年/監督:アンドレス・ファイエル/107分)
 
作品こそ拝見したことがありましたが、
ヨーゼフ・ボイスそのものの素晴らしさは知らず。
 
去年、UPLINKさんからこの映画を配給するお話を聞いてから気になって
夏にワタリウム美術館で開催されていた「理由なき反抗」展や
秋に訪れたロンドンのテートモダンでも
ヨーゼフ・ボイスの作品を追って色々と鑑賞しました。
 
作品は脂肪や蜜蝋、フェルト、鉄など・・
特異な素材を使った立体作品を多数手がけており、
特にフェルトのピアノは有名な作品として記憶されています。
そして、前衛芸術運動である初期のフルクサスとも親交があったことで知られています。
 
このドキュメンタリーではヨーゼフ・ボイスの代表する作品と合わせて、
芸術の概念自体を見つめ直し、
社会自体が芸術であったとし政治的活動を活発に行っていた様もよく描かれていました。
 
特にボイスは芸術家の持つ仕事の振り幅を大きく広げ、
解釈によって社会を明るい方向へ導こうとしました。
芸術と社会、政治を繋げ、新しい解釈を創った人と言えます。
 
今も多くの芸術家に影響を与え続けており、
特に今民主主義や資本主義の大枠が崩壊しつつある現代において
学ぶべき概念なのかもしれません。
 
映画自体がボイスの映画だけに至る所が洒落ていて、
美術館を訪れている感覚になります。
素晴らしい。
 
美術の歴史としても知る必要がある作品でした。
 
3月2日(土)アップリンク渋谷・吉祥寺ほかで公開予定です。